元史卷一百七十六 列傳第六十三 王倚

宰相論と晩年

  • 大徳6年(1302年)江南での祠祭巡行に際し、官吏の善悪把握と廉潔材幹な人材の風憲への専任を提言した。台臣と共に上奏し、世祖初期の和爾布哈・塔齊爾・安図・巴延ら丞相の治世と、阿哈瑪特・郝禎・盧世栄・僧格ら奸臣による壊法の対比を論じ、人材登用の要諦を説いた。至大元年(1308年)武宗即位後は御史中丞・左丞を歴任、至大3年(1310年)秋卒、享年60。銀青栄禄大夫平章政事上柱国を贈られ薊国公に追封、諡は文正。

東宮への忠勤

  • 王倚、字は輔臣、東莱の人。世祖の東宮選抜で太保劉秉忠に器重され、皇太子に近侍。工部尚書・儲用司を兼ね、辞任を願うも許されなかった。至元26年(1289年)皇孫の懐孟出鎮に護衛として選ばれ、帝から「倚は修潔な人だ」と評された。至元28年(1291年)礼部尚書、翌年卒、享年53。正議大夫礼部尚書を贈られ太原郡侯に追封、諡は中粛。