隋唐演義第六十四回 小秦王は宮門に帯を掛け、宇文妃は龍の机で詩を解く (小秦王宮門掛帶  宇文妃龍案解詩)

太子・斉王と張・尹二妃の密通

秦懐玉が王世充・邴元真の首級を献じて賞を受けた後、物語は宮廷内の暗闘に転じる。唐主晩年、寵妃の張・尹二夫人は、皇太子李建成・斉王李元吉と密かに通じ合っており、侍女の小鶯を通じて逢瀬の機会をうかがっていた。両王は禁を破って夜更けに二妃の宮を訪れ、酒宴の末に不義密通に及んだ。その席で二妃は秦王への讒言も交わし合った。

秦王、玉帯を掛けて諫める

唐主の看病のため宮中に詰めていた秦王は、深夜、張・尹二妃の宮から歌舞管弦の音が漏れているのを聞き、父の病を顧みぬ乱行に憤るが、事を荒立てず戒めのために自分の玉帯を宮門に掛けて立ち去った。

二妃、秦王を讒言する

翌朝、二妃はこの玉帯を証拠に仕立て、秦王が夜中に押し入り自分たちに乱暴しようとしたと唐主に訴えた。唐主は御史李綱に真相の糾明を命じるが、秦王は「家事ゆえ詳しく言えぬ」として、暗に事情を示す詩を書いて返答した。

宇文昭儀の慧眼

宇文昭儀と劉婕妤は、その詩の隠し文字(頭字を繋げると「家醜難言」となる)を読み解き、秦王が財や色に恬淡な人物であり、逆に張・尹二妃こそ以前からの恨みで讒言している可能性を唐主に示唆した。唐主は疑いを深めつつも、事を荒立てず収めた。

尉遅敬徳、秦王を救う

その後、斉王李元吉は尉遅敬徳の武勇に難癖をつけ、槊の試合と称して秦王を害そうとするが、敬徳が機転を利かせて元吉配下の黄太歳を討ち取り、秦王を守った。唐主は元吉の讒言を退け、兄弟の融和を諭した。

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