隋唐演義第九回 酒肆に入るも旧知の人に会わず、飯代を返し帰郷の道をたどる (入酒肆莫逢舊識人  還飯錢逕取回鄉路)

単雄信の厚意

  • 単雄信は「秦叔寶」という名を聞き、面識のない相手ながら親しみを覚えて銀を懐に収めたのだった。秦瓊(王と名乗ったまま)に、馬代三十両に加えて餞別の銀三両、潞州の絹二匹を持たせ、「秦叔寶殿によろしく伝えてほしい」と託す。
  • 秦瓊は正体を明かせぬまま礼を述べて辞去し、案内した老農にも謝礼を渡す。

酒楼での再会

  • 潞州の城内で酒を飲もうとした秦瓊は、みすぼらしい身なりのため店員に軽んじられるが、店主の取りなしで奥の座敷に通される。そこへ偶然、旧友の王伯当と、その友人・李密(字は玄邃、蒲山公の後裔で讒言を避け官を辞した人物)が入ってくる。
  • 一度は気づかれまいとするが、王伯当の従者に見抜かれ、ついに正体を明かして再会を喜び合う。秦瓊は単雄信に馬を売った経緯(偽名を使ったことも含め)を話し、二人に単雄信への言づてを頼む。

王小二への清算と旅立ち

  • 秦瓊は王伯当・李密と別れ、単雄信からの銀と絹を持って宿に戻る。冷淡だった王小二は帰りが遅いのを見て門を閉ざしていたが、秦瓊が「銀を持ち帰った」と告げると態度を一変させる。
  • 秦瓊は蔡刺史からの褒賞分を差し引かず、十七両を全て支払い、柳氏には改めて礼を述べる。批文を受け取り、その夜のうちに東門から山東への帰路につく。