東周列國志第八十八回 孫臏が狂を装い禍を脱し、龐涓が桂陵で兵を敗る (孫臏佯狂脫禍   龐涓兵敗桂陵)

孫臏、魏に招かれるも龐涓に妬まれる

  • 孫臏は龐涓の推挙で魏に招かれ客卿となるが、龐涓は兵法の奥義を探ろうと画策する。閲兵の場で互いに陣法を披露させ合ううち、龐涓は孫臏の才が自分を凌ぐことを悟り、警戒を強める。

偽の家書による陥穽

  • 龐涓は部下に、孫臏の兄を装って望郷を誘う偽の手紙を届けさせる。孫臏の返書を改竄し、斉への内通の証拠として恵王に讒言する。
  • 孫臏は膝の骨を抉り取られ(臏刑)、顔に刺青を入れられる。さらに龐涓は兵法書の写しを得ようとするが、孫臏は下僕の誠児から龐涓の真意を聞き、鬼谷子から授かった錦の囊を開いて「詐瘋魔(狂気を装う)」の計を悟る。

詐狂と斉への脱出

  • 孫臏は狂気を装い、豚小屋で糞を口にするほど徹底して龐涓を欺く。
  • 墨翟の弟子禽滑がこの事情を斉の田忌・威王に伝え、使者淳于髡が魏を訪れた際、孫臏を茶を運ぶ車に隠して斉へ連れ出すことに成功する。身代わりを立てて発覚を遅らせる。

田忌の賭馬と桂陵の戦い

  • 孫臏は田忌に「下駟・上駟・中駟を入れ替えて当てる」策を授け、賭け馬に勝たせてその才を示す。
  • 魏が趙の邯鄲を攻めると趙は斉に救援を求める。孫臏は魏の本国を直接衝く「囲魏救趙」の策を献じ、邯鄲攻略中の龐涓は急遽兵を退くが、桂陵で孫臏の「顛倒八門陣」の伏兵に大敗し、一族の龐茅らを失って辛くも逃げ帰る。

讒言による孫臏・田忌の失脚と復権

  • 斉の相国騶忌は龐涓の賄賂を受け、占いを口実に田忌へ謀反の疑いをかけさせる。田忌は兵権を返上し、孫臏も軍師の職を辞す。
  • 威王の没後、跡を継いだ宣王が二人の冤罪を知り、もとの地位に復帰させる。
  • 龐涓は斉が田忌・孫臏を退けたと知って驕り、韓への出兵を主張する(末尾は次回予告)。