唐李問對牝牡・方円・伏兵の法

  • 太宗が言った。「李勣は言う、『牝牡・方円は、伏兵の法である』と。古にこれはあるか、否か。」
  • 靖が言った。「牝牡の法は、俗伝より出たもので、その実は陰陽の二義であるだけです。臣が范蠡の言を案ずるに、『後にすれば陰を用い、先にすれば陽を用いる。敵の陽節を尽くさせ、吾が陰節を盈たしてこれを奪う』とあります。これは兵家の陰陽の妙であります。范蠡はまた言います、『右を設けて牝と為し、左を益して牡と為し、早晏を以て天道に順う』と。これは左右・早晏が臨時に同じでなく、奇正の変にあるということです。左右とは、人の陰陽であり、早晏とは、天の陰陽であり、奇正とは、天人相変の陰陽です。もし執って変じなければ、陰陽は共に廃れます、どうしましょうか。牝牡の形を守るだけです。故にこれを形すというのは、奇を以て敵に示す、吾が正ではありません。これに勝つというのは、正を以て敵を撃つ、吾が奇ではありません。これを奇正相変と謂います。兵を伏せるとは、山谷草木にとどまらず、伏し蔵すことが伏を為す所以です。その正は山の如く、その奇は雷の如く、敵は対面していても、吾が奇正の在るところを測ることはできません。ここに至って、そもそも何の形がありましょうか。」