鐵冠圖全傳第三十九回 妖書玉闕に達し帝驚き、励蔭襄城を襲い軍を督す (得妖書玉闕驚帝 勵蔭襲襄城督師)

龍案に現れた不穏な文書

  • 崇禎帝は、机上に見慣れない黄紙の公文を見つける。そこには「大順永昌皇帝」が三月十九日に北京へ入城する旨と、会同館へ届けるよう記されていた。
  • 帝は激怒し、殿頭官・収本官を問い詰めるが、両者とも心当たりがなく、誰がどう置いたか分からない。帝は「国家将に亡びんとするに必ず妖孽あり」と嘆く。

相次ぐ急報と杜勛の推挙

  • 朝門官が、流賊がすでに昌平州まで迫っているとの急報をもたらす。前日の報告と食い違う速さに帝は困惑するが、九門提督の杜勛が自ら真偽を確かめに行くと申し出て許され、杜秩亨に留守を任せる。
  • 実は杜勛はすでに寧武関で降賊しており、内応の約束で九門を杜秩亨に預けて城を売る算段だった。杜勛は李闖と合流して急襲を進言し、偽の戦死報告を京に送って皇帝を欺く。

李国楨の奮戦と外郭の攻防

  • 事態急変を受け、朝議は紛糾するが、襄城伯・李国楨が御林軍と蔭襲の子弟を率いて防衛を申し出て採用される。
  • 徳勝門で流賊の攻城を撃退し、大砲がわずかに逸れて李闖の本陣を破壊するという幸運もあったが、李闖は動じず、杜勛に城内の様子を探らせる。

内通の密書と外羅城の陥落

  • 杜勛は偽って城門に近づき、平則門を守る同志・杜秩亨と矢文で密書を交わす。白提灯を合図に裏門から迎え入れる算段を確認する。
  • これを得た李闖は大喜びし、外羅城への総攻撃を命令。城は包囲され、彰義門から外羅城が陥落する。崇禎帝は吳三桂らへの援軍要請の勅書を発するが手遅れで、周皇后と対策を協議するところで幕を閉じる。