帝王略論卷四 梁元帝
梁元帝への評
- 問い:梁の元帝は聡明で学才があり、禍乱を平定できたのに、帝統を全うできず、ついに国を傾覆させたのはなぜか。
- 答え:元帝は聡明で技芸に優れ、文武の才を兼ね備え、順逆を正して逆賊を討ち、一族の仇を晴らし、功を成し遂げた点は評価に値する。しかし国難の後で傷がまだ癒えていない時期に、強敵(西魏)の甘言を信じ、狭い料簡から楚(江陵)に立て籠もり、宗室の藩屏(兄弟一族)を自ら仇敵とみなして遠ざけ、孤立して僻遠の地にあり、共に憂いを分かち合う者もいなかった。その結果、身は滅び国運も絶え、人々は塗炭の苦しみを味わい、鄢郢(楚の故地、江陵一帯)の地を捨て去ることとなった。まことに惜しむべきことである。