帝王略論卷一 武丁

略歴

  • 武丁は小乙の子。祭祀に用いた鼎に雉が舞い上がり鳴いたため、武丁はこれを恐れて道を修めた。
  • 天が賢人を賜る夢を見て、諸方の職人たちに傅巌の野でその人物を探させ、傅悦(傅説)を得て宰相とした。これによって殷の道は再び興った。
  • この後七代を経て紂帝に至る。

史論(公子との問答)

  • 公子は、伊尹が成湯を先に補佐し傅悦(傅説)が武丁を後に補佐したが、この二人の功業のどちらが優れているかと尋ねた。
  • 先生は、文王は占いによって太公望に出会い、武丁は夢によって傅悦を求めたのであり、いずれも当代随一の大賢でなければ、天の徴(辰象)に応じたこのような不思議な巡り合わせを得ることはできなかったとする。二人はもともと草莽(民間)の出であり、ただ生きた時代が異なっただけで功業に優劣はないとする。傅説の『説命』の書を見れば、勧戒は忠実篤実で、その構想は広く遠く、まさに王佐の奇才・師表たるべき明徳の持ち主であり、もし伊尹と同時代に生まれ湯に仕えていれば、必ず宰相の地位に就いて湯の大業を助けたであろうと答えた。