宋史巻七十八 元中書右丞相總裁托克托等修 律歴志第三十一 律暦十一(歩交會・歩五星)

歩交會(日月食を求める法)

  • 基本定数:交終分三十二萬七千三百六十一秒九千九百四十四、交終日二十七餘二千五百五十一秒九千九百四十四、半交終日一十三餘七千二百九十秒九千九百七十二、朔差日二餘三千八百三十一秒五十六、望策一十四餘九千二百六秒五千、後限日一餘一千九百一十五秒五千二十八、前限日一十二餘五千三百七十五秒四千九百四十四(以上秒母同一萬)、交率一百八十三、交數二千三百三十一、交終度三百六十三分七十六、交中度一百八十一分八十八、交象度九十度九十四、半交象度四十五分四十七、陽暦食限四千九百(定法四百九十)、陰暦食限七千九百(定法七百九十)。
  • 天正十一月経朔加時入交汎日、次朔及び望加時入交汎日、定朔望夜半入交汎日、次朔夜半入交汎日、朔望加時入交常日、朔望加時入交定日を順に求め、これにより月行が入交定日が交中日以下なら陽暦、以上なら陰暦にあるかを判定する。
  • 朔望加時月行入陰陽暦積度、朔望加時月去黄道度、日月食甚定余(定朔小余を用い時差を加減)、日月食甚辰刻、気差(朔の盈縮限度から午前後分に応じて算出)、刻差(朔の盈縮限度と半周天との差から算出)を求め、これらにより日入食限交前後分を得る。
  • 日食分(交前後分が陽暦食限以下なら陽暦食定分、それ以上なら一萬二千八百から引いた余りが陰暦食定分とし、十分率で食分を表す)、日食汎用分、月入食限交前後分、月食分(交前後分が三千七百以下なら既〈皆既〉、それ以上は一萬一千七百から減じた余りで大分を求める)、月食汎用分、日月食定用分、日月食虧初・復満の小余を求める。
  • さらに月食更籌法・月食入更籌、日月食甚宿次、月食既(皆既)の内外刻分、日月帯食(日食・月食が日の出没にかかる場合に見える食分)の出入所見分数を求める算式を示す。
  • 日食の起こる方位は、日が陽暦にあれば西南に初まり正南で最も甚だしく東南で復し、陰暦にあれば西北に初まり正北で最も甚だしく東北で復す。食が八分以上のものはみな正西に初まり正東で復すとする(いずれも午の地を基準とした場合で、黄道の斜正により実際の方位は異なりうる)。
  • 月食の起こる方位は、月が陽暦にあれば東北に初まり正北で最も甚だしく西北で復し、陰暦にあれば東南に初まり正南で最も甚だしく西南で復す。食が八分以上のものはみな正東に初まり正西で復すとする。

歩五星(五星の運行を求める法)

  • 五星共通の基本定数:五星暦策一十五度(約分二十一秒九十)。
  • 木星:周率四百七十九萬八千五百二十六秒九十二、周日三百九十八餘一萬五百八十六秒九十二、嵗差一百一十六秒七十二、伏見度一十三度半。変段(変目・変日・変度・限度・初行率)は次のとおり。晨伏:一十七日・三度・二度・二十三。晨疾初:二十八日・六度・四度・二十三。晨疾末:二十八日・五度・四度・二十二。晨遅初:二十八日・四度・三度・一十九。晨遅末:二十八日・一度・一度・一十四。晨留:二十四日。晨退:四十六日・五度・空度・空。夕退:四十六日・五度・空度・一十六。夕留:二十四日。夕遅初:二十八日・一度・一度・空。夕遅末:二十八日・四度・三度・一十四。夕疾初:二十八日・五度・四度・一十九。夕疾末:二十八日・六度・四度・二十一。夕伏:一十七日・三度(七十五)・二度(七十五)・二十二。木星盈縮暦(策数ごとの損益率・盈積度・損益率・縮積度を記す表)は底本に版面のみ残り数値部分が失われている(□(底本欠字、罫のみで数値なし))。
  • 火星:周率九百三十八萬二千五百六十秒七十六、周日七百七十九餘一萬一千一百九十秒七十六、伏見度一十八度、嵗差一百一十六秒一十三。変段の表及び火星盈縮暦の表は、いずれも底本に版面のみ残り数値部分が失われている。
  • 土星:周率四百五十四萬八千四百三十一秒八十五、周日三百七十八餘一千九十一秒八十五、嵗差一百一十六秒三十、伏見度一十六度半。変段は次のとおり。晨伏:十九日・二度・一度・一十四。晨疾初:二十八日・三度・一度・一十二。晨疾末:二十八日・二度・一度・一十一。晨遅:二十八日・一度・空度・九。晨留:三十六日。晨退:五十日・三度・空度・空。夕退:五十日・三度・空度・一十。夕留:三十六日。夕遅:二十八日・一度・空度・空。夕疾初:二十八日・二度・一度・九。夕疾末:二十八日・三度・一度・一十一。夕伏:十九日・二度・一度・一十二。土星盈縮暦(策数・損益率・盈積度・損益率・縮積度)は、初(益二百二十・空二度・益二百二十・空)、一(益一百八十・二度・益一百八十・二度)、二(益一百四十・四度・益一百四十・四度)、三(益一百・五度・益一百・五度)、四(益六十・六度・益六十・六度)、五(益二十・七度・益二十・七度)、六(損二十・七度・損二十・七度)、七(損六十・七度・損六十・七度)、八(損一百・六度・損一百・六度)、九(損一百四十・五度・損一百四十・五度)まで記されるが、以降の策数は底本の版面が失われており不明である。
  • 金星:周率七百二萬四千三百二十一秒三十四、周日五百八十三餘一萬八百三十一秒三十四、嵗差一百一十六秒六十九、伏見度一十一度半。変段の表は底本に版面のみ残り数値部分が失われている。
  • 水星:周率一百三十九萬四千二秒七、周日一百一十五餘一萬五百五十二秒七、嵗差一百一十六秒四十、夕見晨伏度一十五度、晨見夕伏度二十一度。変段の表は底本に版面のみ残り数値部分が失われている。
  • 続いて、五星の天正冬至後平合中積中星、五星入暦(木火土三星は暦差を用い、金水二星は太陽に附随するため暦差を立てない)、五星諸変盈縮定差、五星平合及び諸変定積・入所在月日・加時定星・初日晨前夜半定星、諸変の日率・度率・平行分・総差・初末日行分・日差、毎日晨前夜半星行宿次、径求其日宿次、五星合見伏行差、五星定合見伏汎用積、五星定合定積定星、五星定見伏定積を求める一連の算式が示される。金星・水星は順合・退合、夕見晨伏・晨見夕伏でそれぞれ別法を用いる。