晉書卷九十五 列傳第六十五 吳猛

吳猛

  • 呉猛、豫章の人。若くして孝行があり、夏の日にはいつも蚊を手で追い払わなかった。蚊が自分から離れて親を刺すことを恐れたためである。40歳のとき、邑人の丁義が初めて彼に神方を授けた。豫章に帰る際、江の波が大変急であったが、猛は舟や櫂を借りず、白い羽の扇で水を描いて渡った。見る者はこれを不思議に思った。
  • 庾亮が江州刺史であったとき、病にかかり、猛の神異を聞いて彼を迎え、自分の病がどうなるか尋ねた。猛は寿命が尽きたと述べ、棺と喪服を用意するよう求めた。十日後に死んだが、その姿は生きているようであった。まだ大斂(本格的な納棺)を行う前に、遺体が消えた。識者はこれを亮の不吉な前兆と見た。亮の病は果たして治らなかった。