說唐第五十八回 玉帯を掛け秦王は禍を招き、尉遅敬徳は天牢で威を示す (掛玉帶秦王惹禍  入天牢敬德施威)

張妃・尹妃と建成・元吉の密通

高祖の後宮には煬帝の旧妃だった張妃・尹妃がおり、高祖の寵愛が薄れたことに不満を抱いていた。二妃はやがて太子・建成、斉王・元吉とそれぞれ密通するようになる。

秦王、玉帯を残して密通の現場を去る

姉の見舞いから戻る途中、秦王は彩霞宮で建成・尹妃、元吉・張妃が酒宴に興じているのを目撃し、事を荒立てぬよう自分の玉帯を宮門に掛けて立ち去り、暗に戒める。建成・元吉はこの玉帯に気づき、二妃と共に策を練る。

讒言による秦王投獄

翌日、張尹二妃が高祖に「秦王に無理に戯れられた」と偽って訴え、玉帯を証拠として示す。高祖は激怒して秦王を斬ろうとするが、秦叔寶が命乞いし、秦王は天牢に幽閉されることとなる。建成・元吉は諸将を除くよう進言し、高祖は秦叔寶のみ朝に留め他の将は官職を解く。羅成・程咬金は秦叔寶と共に山東へ、徐茂公は劉文靜邸に隠れ住み、尉遲恭は妻子を先に朔州へ帰し、自らは秦王を見舞ってから合流することにする。

尉遲恭、天牢で秦王を守る

尉遲恭は牢役人を買収して天牢に入り、秦王と面会する。そこへ斉王・元吉が毒入りの酒を持って現れ秦王に飲ませようとするところを、隠れていた尉遲恭が飛び出して元吉を取り押さえ、毒の自白と一札(伏辯)を書かせて追い返す。

尉遲恭、殷王府で拷問を受ける

尉遲恭は牢を出た後、「程咬金の使いだ」と偽る者たちに騙されて殷王(建成)の邸に連れ込まれ、酒に薬を盛られて捕らえられる。建成・元吉は尉遲恭を裸にして鞭打たせ、さらに伏辯を取り戻そうと「披麻拷」(膠と麻布を貼り剥がす拷問)にかけようとする。次回に続く。