西漢演義第64回 滎陽を出て紀信は楚を欺く (出滎陽紀信誑楚)

脱出策の相談

滎陽包囲が厳しくなる中、陳平は漢王脱出の秘策を献じる。張良は諸将を集め、昔の斉の景公が家臣の身代わりで難を逃れた故事の絵を示し、身代わりを申し出る忠臣を求める。姿形が漢王に似た紀信が名乗りを上げる。

紀信の決意

漢王は最初これを拒むが、紀信の強い決意(自刎も辞さない覚悟)に折れ、紀信の家族の面倒を見ることを約束して受け入れる。

偽りの降伏

漢が偽の降伏書を霸王に送ると、霸王はこれを信じ、漢王を殺す手はずを整えて待ち構える。漢陣営は女性二千人を先に城から出させて楚軍の注意を引きつけ、その隙に漢王本人は軽騎で西門から脱出、成皋方面へ逃れる。紀信は漢王の衣を着て車に乗り、東門から悠然と出て来て霸王を欺く。

紀信の最期

正体が露見すると霸王は激怒するが、紀信の忠義に感心し降伏を勧めるも、紀信はこれを罵倒して拒み、火刑に処されて壮絶な最期を遂げる。霸王は季布・龍且に漢王追撃を命じる。