西漢演義第三十四回 韓信は道を尋ね樵夫を殺す (韓信問路殺樵夫)
樵夫を殺め道を急ぐ
- 韓信は追手の発覚を恐れ、険しい間道を進む。道に迷い、通りかかった樵夫に陳倉方面への道筋を尋ねると、詳しく教えてくれ、地理図とも符合する。
- 韓信は、この樵夫が追手に道を教えてしまえば自分が捕らわれると案じ、やむなく樵夫を殺して埋め、心中で詫びと後日の厚葬を誓いつつ西へ進む。
酒館での述懐と辛奇との出会い
- 太白嶺の酒館で休んだ韓信は、樵夫を殺めたことを悔い、その心情を詩に詠んで壁に書き記す(詩:やむを得ず恩人を手にかけた自責と、いずれ恩に報いる誓いを詠む)。
- 酒館の主・辛奇(周の臣の末裔で武芸に通じる人物)が、前夜の夢見から只者でない客の来訪を予期していたと名乗り出て韓信に拝礼する。韓信は彼に漢王への出仕を勧め、辛奇は韓信の企てに賛同し、後日楚を討つ際の道案内役を申し出る。二人は義兄弟の契りを結ぶ。
辛奇の見送りと別れ
- 翌日、辛奇は険路と虎の出没を案じて韓信を寒溪まで見送る。道々兵法を語り合い、南鄭が見えるところで、韓信は消息あらば知らせるよう頼み、二人は涙とともに別れる。韓信はそのまま南鄭へ向かうところで終わる。