三十六計反客為主

  • 要旨: 他者の陣営や体制の隙をついて徐々に足場を築き、実権を握って主導権を奪う計略。

計の要点

  • 「乘隙插足、扼其主機、漸之進也」として、隙に乗じて足場を築き、主導権を握ることを漸進的に進めるべきだとする。

按語の補足

  • 人に使われる者は奴、人に尊ばれつつ身を寄せる者は客であるとし、客にも足場を持てない一時的な客と、足場を持てる長期の客があり、後者のうち実権を握れないままなら軽んじられる客のままだが、実権を握れば主人になれるとする。
  • 反客為主の手順として、まず客の地位を得ること、次に隙を待つこと、続いて足場を築くこと、さらに実権を握ること、最後に成功に至ることの五段階を挙げる。主人となれば、他者の軍をも併呑できるとし、これは漸進的な陰謀であるとする。
  • 唐の李淵が当初李密を高く立てたが、結局李密は敗れたという例、前漢の劉邦が項羽にまだ対抗できない時期にへりくだって仕え、信頼を得ながら徐々にその勢力を侵食し、垓下の戦いで一挙に項羽を滅ぼした例を挙げる(秦末〜前漢初期、紀元前202年)。