三十六計隔岸觀火
- 要旨: 敵の内部が乱れている時は無理に攻めず、遠くから静観すれば、敵は自滅するという計略。
計の要点
- 敵の秩序が乱れている時、こちらが迫れば攻撃を受けるが、遠ざかって放っておけば敵の乱れはさらに広がり、自ずと崩れるとする。
按語の補足
- 後漢末、袁尚・袁熙が数千騎を率いて遼東に逃れた際、曹操は追撃を勧める声を退け、遼東太守の公孫康が自ら袁氏兄弟を斬って首を差し出すだろうと予測し、実際にそうなったという故事を挙げる。曹操は、急いで攻めれば公孫康と袁氏は結束するが、放っておけば互いに疑い合い争うと説明したという(後漢末、207年)。
- ある説では、これは兵書にいう火攻めの理と同じ原理であり、火攻めの後段に「動くことを慎む理」が説かれているのも、この隔岸観火の意と通じるとする。