三國演義司馬懿は北原渭橋を占め、諸葛亮は木牛流馬を造る(第一百零二回   司馬懿占北原渭橋  諸葛亮造木牛流馬)

出師をめぐる凶兆と関興の死

  • 太史譙周は不吉な天象を理由に出師を諫めるが、孔明は先帝の遺志を理由に聞き入れず、昭烈廟に祭って必勝を誓う。
  • 出陣直前に関興の病死の報が届き、孔明は深く嘆く(詩でその死を悼む)。三十四万の大軍で再び祁山へ向かう。

司馬懿の布陣

  • 魏は夏侯淵の四子(夏侯覇・夏侯威・夏侯惠・夏侯和)を司馬懿の配下に加え、皇帝から堅守を命じられて渭水沿いに布陣。北原にも郭淮・孫礼を置いて隴道を守らせる。

北原・渭水の攻防で蜀軍敗退

  • 孔明は北原攻撃を陽動に浮橋焼き討ちと渭水南岸急襲を狙うが、司馬懿に計略を見抜かれ、逆に挟撃されて呉班らを失い大敗する。

呉との連携要請と魏延評

  • 孔明は費禕を通じて孫権に共同出兵を要請し、呉は三方から魏を攻める大軍を起こすことを約束。
  • 孫権は魏延について「勇はあるが忠実ではなく、孔明没後に禍となろう」と評し、孔明もこれを認めつつなお用いる意向を示す。

偽降策の見破りと夜襲撃退

  • 魏の鄭文が偽装投降するが、孔明は戦いぶりから偽者と見抜いて追及し、逆にこれを利用して司馬懿をおびき出す偽の内応の手紙を送らせる。
  • 司馬懿は慎重を期して秦朗に先発の夜襲をさせるが、孔明の伏兵と幻術(陰雲を起こし視界を奪う)により壊滅させられる。

木牛流馬の考案

  • 孔明は葫蘆谷(上方谷)で職人たちに命じ、輸送用の「木牛流馬」を開発。牛馬を使わず人力で山地を運搬できる装置で、詳細な寸法・仕様を記した文書を諸将に示して完成させる(詩でその功を讃える)。
  • 高翔にこれを運用させ、糧秣輸送の効率が飛躍的に高まる。

木牛流馬をめぐる駆け引き

  • 司馬懿は木牛流馬を数台奪わせて模倣製造させる。孔明はこれを見越しており、王平に偽装した魏兵として魏の輸送隊を襲わせ、奪った木牛流馬の仕掛け(舌を捻ると動かなくなる機構)を利用して奪還・撹乱する計を仕掛ける。
  • 張嶷には鬼神に扮した兵を使わせ、魏兵を心理的に威嚇。姜維・魏延・廖化・張翼・馬忠・馬岱らを各所に伏せ、郭淮の輸送隊を撃破して大量の兵糧を奪う。
  • 司馬懿は自ら救援に向かうが、伏兵の張翼・廖化に阻まれ窮地に陥る。