三國演義第七十四回 龐令明は棺を担い決死の戦いに臨み、関雲長は水を放ち七軍を水没させる (龐令明擡櫬決死戰 關雲長放水渰七軍)
龐徳への疑念と決死の覚悟
- 于禁は部将董衡の進言(龐徳の旧主馬超・兄龐柔が蜀にいることへの懸念)を受けて曹操に龐徳の先鋒交代を進言する。曹操は龐徳を問い詰めるが、龐徳は兄との絶縁や旧主馬超との訣別を涙ながらに訴え、忠誠を認められて先鋒に留まる。
- 龐徳は自ら棺桶を用意し、宴席で親友たちに決死の覚悟(関羽を討つか、討たれるか、さもなくば自害する)を語り、妻子に別れを告げて出陣する。
- 曹操は龐徳の忠勇を喜ぶが、賈詡は血気にはやる危うさを案じ、曹操も軽敵を戒める書を送る。
関平と龐徳の初戦、関羽と龐徳の激闘
- 関羽は龐徳の不遜な言に激怒するが、まず関平を差し向ける。関平と龐徳は三十合戦って互角。
- 関羽自ら出陣し、龐徳と百余合を互角に渡り合う。両軍の心配から鳴金で引き分けとなる。
- 翌日の再戦で龐徳は偽りの敗走から不意打ちの矢を放ち、関羽の左腕に命中させる。関平の機転で難を逃れる。
- 于禁は龐徳の武功を妬み、鳴金でその追撃を止めてしまう。
罾口川の計と大水
- 関羽は箭傷が癒えると、于禁の七軍が低地の罾口川に布陣していることに着目。秋の長雨で漢水が増水すると見て、川をせき止め決壊させる計を立てる。
- 決壊した大水により于禁の七軍は壊滅。于禁は投降、龐徳は最後まで抵抗し、部下の裏切りを許さず奮戦するが、最終的に周倉に生け捕られる。
- (詩:関羽の智略と武名を讃える内容)
- 于禁は捕らえられ荊州の獄に送られる。龐徳は降伏を拒み罵り続けて処刑され、関羽はその忠義を憐れんで手厚く葬る。
樊城の危機
- 大水で樊城は浸水し陥落寸前となるが、満寵の諫めで曹仁は撤退を思いとどまり籠城を続ける。
- 関羽は威名を天下に轟かせ、関興を成都へ遣いに出す。樊城攻撃を続ける中、曹仁配下の弓弩兵の一斉射撃を受け、関羽自身も右腕に矢を受けて落馬するところで回を終える。