三國演義第六十七回 曹操は漢中の地を平定し、張遼は威を逍遥津に震わせる (曹操平定漢中地   張遼威震逍遙津)

陽平関の攻防

  • 曹操は三路に分かれて漢中へ進軍。張魯は弟張衛、楊昂・楊任に陽平関の防衛を命じる。
  • 夜襲で夏侯淵・張郃が大敗し、曹操は激怒するも部下の助命で許す。曹操自ら偵察に出て伏兵に遭うが、許褚の奮戦と徐晃の護衛で危機を脱する。

偽退却による陽平関奪取

  • 曹操は賈詡の助言で偽装退却を行い、油断した楊昂の空寨を夏侯淵が奪って火を放つ。楊昂・楊任は挟撃されて敗走、楊昂は張郃に討たれ、陽平関は陥落する。

龐徳の奮戦と離間・生け捕り

  • 張魯は楊任を処罰しようとするが再挑戦を許す。楊任は夏侯淵に討ち取られる。
  • 閻圃の推薦で龐徳が出陣し、曹操配下の諸将を相手に一歩も引かぬ奮戦を見せ、曹操は龐徳を得たいと望む。
  • 賈詡の策で、張魯配下の貪欲な謀臣楊松に賄賂を贈って龐徳を讒言させ、偽退却で龐徳に寨を奪わせた上で夜襲を仕掛け、龐徳を城中へ追い込む。密使が楊松に接触し、楊松は龐徳が寝返ったと張魯に讒言、張魯は龐徳を責める。
  • 龐徳は落とし穴に落ちて生け捕られ、曹操は自ら縄目を解いて厚遇。張魯の疑いは深まる。

張魯の降伏と漢中平定

  • 曹操の猛攻に、張魯は倉庫を焼かず封印したまま南山へ逃れる。曹操はその心根を評価し降伏を勧める。
  • 弟張衛は徹底抗戦を主張するが、楊松の内応もあり張魯は追い詰められて降伏。曹操は張魯を鎮南将軍に封じ、裏切った楊松は市中で処刑される。
  • (詩:楊松の末路を非難する内容)

益州を巡る駆け引き

  • 司馬懿・劉曄は勢いに乗じて益州も攻めるべきと進言するが、曹操は「隴を得て蜀を望むは分を過ぎる」として兵を休ませる。
  • 西川の動揺を見た孔明は、荊州の三郡を東呉へ返し、東呉に合肥を攻めさせて曹操の南方への注意を引く策を献じる。伊籍を使者に立てる。

皖城攻略と甘寧・凌統の確執

  • 孫権は張昭の賛同を得て合肥攻めを決定。呂蒙の献策で皖城を電撃攻略し、太守朱光を討ち取る。
  • 祝宴の場で凌統(父の仇である甘寧を恨む)と甘寧の間に一触即発の場面が生じるが、呂蒙が仲裁する。

逍遙津の戦い

  • 張遼は曹操の密書の指示に従い、李典・楽進と共に孫権の攻撃に応戦する策を立てる。
  • 孫権軍は樂進の偽装退却に誘われ、張遼・李典の伏兵に挟撃されて大敗。孫権は橋を落とされて窮地に陥るが、部下の助言で馬を飛ばして橋を跳び越え、辛くも脱出する。
  • (詩:孫権の窮地脱出を讃える内容)
  • 凌統・甘寧らも命からがら脱出。この一戦で張遼の名は江南に轟き、子供の夜泣きも止むほど恐れられた。
  • 張遼は救援を求め、曹操は司馬懿の献策に従い益州攻めを見送って合肥救援へ向かう。