三國演義第六十六回 関雲長は単刀にて会に赴き、伏皇后は国のために命を捨てる (關雲長單刀赴會   伏皇后為國捐生)

諸葛瑾を使った離間策

  • 張昭は、孔明の兄・諸葛瑾の一族を人質同然に留め、瑾に荊州返還を説得させれば孔明が兄弟の情から応じるだろうと献策。孫権はこれに従い瑾を蜀へ送る。
  • 孔明は事前に劉備と策を練り、瑾の哭訴を受けて劉備に懇願する芝居を打つ。劉備は渋々長沙・零陵・桂陽の三郡返還を約す。

関羽の拒絶

  • 瑾が荊州に赴き三郡の引き渡しを求めるが、関羽は「国境の土地は一寸たりとも渡さぬ」「将軍在外、君命に受けざる所あり」と一蹴し、剣を抜いて追い返す。
  • 瑾は成都に戻り再び訴えるが要領を得ず、孫権に報告。孫権は三郡へ役人を送るが、関羽に全員追い返される。

魯粛の単刀会の計

  • 怒った孫権は魯粛に責任を問い、魯粛は「陸口に関羽を招き、応じねば討つ」計を提案。闞澤は危険を諫めるが実行される。

関羽、単刀にて赴く

  • 関羽は招待の意図(荊州要求の口実)を見抜きつつも、臆したと思われぬよう単身小舟で赴くことを決める。関平・馬良の諫めにも動じず、水軍を岸辺に伏せて合図を待たせる。
  • 宴席で魯粛が荊州返還を持ち出すが、関羽は「国家の大事、酒席で論ずべきでない」とかわし、周倉が口を挟むと一喝して退ける。周倉の合図で迎えの船が来ると、関羽は魯粛の手を引いたまま酔ったふりで別れを告げ、悠然と船に戻る。
  • (詩:関羽の胆力を藺相如になぞらえて讃える内容)

曹操の南征中止と荀攸の死

  • 孫権は荊州攻めを図るが曹操の大軍再来の報に矛先を変える。曹操は傅幹の諫言で南征を一旦中止し文治に転じる。
  • 群臣が曹操を魏王に推す動きに荀攸が反対し、曹操の怒りを買って憂憤のうちに病没する。

伏皇后事件

  • 曹操は献帝に威圧的態度を取り、帝と伏皇后は曹操の簒奪を恐れて密かに伏完への討伐要請の書を宦官・穆順に託す。
  • 穆順は曹操に見咎められ、髪の中に隠した書状を発見される。曹操は伏完一族を捕らえ、伏皇后を壁の隠し場所から引きずり出させる(実行したのは華歆)。
  • (華歆・管寧の若き日の逸話:金を拾う話、貴人の車を見る話から、二人の生き方の違いが語られる)
  • (詩:華歆の所業を非難する内容、管寧の高潔を讃える内容)
  • 伏皇后は打ち殺され、皇后所生の二子も毒殺、伏完・穆順ら一族二百余人が処刑される。
  • (詩:伏完の忠義と非業の死を悼む内容)
  • 曹操は自らの娘を正宮皇后に立てさせる。

曹操の西征準備

  • 曹操は呉・蜀討伐を協議し、夏侯惇の進言で先に漢中の張魯を攻めることを決める。