三國演義第六十五回 馬超は葭萌関にて大戦し、劉備は自ら益州牧を領する (馬超大戰葭萌關 劉備自領益州牧)
馬超の出兵
- 名乗り出たのは馬超で、劉璋を救援し葭萌関を攻めて劉備を捕らえる代わりに二十州の割譲を約束させると申し出る。張魯は二万の兵を与え、馬超は弟馬岱と出陣する。
綿竹攻略
- 劉璋の焦土策(鄭度の献策)は劉璋自身が拒んだと知り、劉備・孔明は安堵する。
- 黄忠と李厳が互角に渡り合うが、孔明の計で黄忠が偽って敗走し伏兵に誘い込み、李厳を降伏させる。
- 李厳の説得で費観も綿竹を開城して降る。
葭萌関の危機と張飛の奮起
- 馬超・楊柏・馬岱が葭萌関を猛攻しているとの報が届き、劉備は趙雲不在のため張飛の出陣を望むが、孔明はあえて張飛を挑発して奮起させ、自ら先鋒を志願させる。
- 劉備・張飛・魏延が救援に向かい、魏延は先陣を焦って負傷するも、駆けつけた張飛が馬岱を退ける。
張飛と馬超の激闘
- 劉備・張飛は関に入り、翌日馬超と対峙。両雄は昼夜にわたり百合以上を数度戦うが決着つかず、夜戦では馬超が鎚を隠し持って奇襲するも失敗する。
- 劉備は仁義を説いて双方兵を収めさせる。
孔明の離間策と馬超の降伏
- 孔明は張魯配下の貪欲な謀臣楊松に賄賂を贈り、張魯を「漢寧王」に推すと持ちかけて馬超の撤兵を図る計を立てる。
- 馬超が撤兵命令に従わないことを利用し、楊松は讒言を流して張魯と馬超の仲を裂き、馬超を進退窮まらせる。
- 孔明は自ら説得に赴こうとするが、劉備の慰留もあり、代わって降将李恢が馬超のもとへ赴く。
- 李恢は刀斧手を用意して身構える馬超に、天下の情勢と父の遺志を説いて翻意させる。馬超は楊柏を斬り、その首を携えて劉備に降る。
劉璋の降伏
- 趙雲が蜀将二人を討ち取るなど攻勢が続く中、馬超自ら成都に降伏を呼びかけ、劉璋は絶望して開城を決意する。董和は抗戦を勧めるが、劉璋は民を思って降伏を選ぶ。
- 譙周は天文と童謡を根拠に降伏を天意と説き、蜀郡太守許靖も密かに投降する。
- 簡雍・秦宓のやり取りを経て、劉璋は印綬・文籍を携えて劉備に降伏する。
益州平定と論功行賞
- 劉備は成都に入り、劉璋を荊州南郡公安へ移し、自ら益州牧を領する。厳顔・法正・董和・許靖・黄権ら降将、諸葛亮・関羽・張飛・趙雲・黄忠・魏延ら旧臣を厚く賞し、要職に任じる。
- 趙雲の諫言で田宅を民に返し、孔明は劉璋の寛政の失敗を教訓に威と恩を併せた統治方針を定める。法正の私怨による報復も孔明は黙認する。
関羽の対抗心と孫権の動き
- 関羽が馬超との比武を望むが、孔明の書状(「美髯公には及ばない」との言葉)でその気を収める。
- 東呉の孫権は劉備の益州平定を知り、荊州返還を求めて張昭に一計を求めるところで回を終える。