三國演義第五十五回 玄徳は智をもって孫夫人を動かし、孔明は再び周公瑾を怒らせる (玄德智激孫夫人   孔明二氣周公瑾)

骨抜きの計

  • 孫夫人の武張った気性に驚いた玄德だが、次第に打ち解けて夫婦仲は睦まじくなる。周瑜は「弄假成真」となった事態を受け、玄德を贅沢な暮らしで骨抜きにし、関羽・張飛・孔明から引き離す策を孫権に進言し、孫権・張昭もこれに従って豪奢な屋敷や女楽を与える。
  • 玄德は美酒佳人に溺れ、荊州へ帰る意志を失いかける。

趙雲の第二の錦囊

  • 年の瀬、趙雲は孔明の第二の錦囊を開き、「曹操が荊州に攻め込んだ」との偽の急報を玄德に伝える。玄德は孫夫人に本心を打ち明けて涙し、孫夫人は共に荊州へ帰る決意をする。
  • 正月元旦、孫夫人は「先祖を祀るため」と国太に嘘をついて外出の許可を得て、玄德と共に密かに南徐を脱出する。

追跡劇

  • 孫権が事態を知り、蔣欽・周泰・陳武・潘璋に追撃を命じる。前方でも徐盛・丁奉が待ち伏せしていたが、孫夫人は「周瑜の陰謀に加担するのか」と一喝してこれを退ける。
  • 追いついた四将も孫夫人の剣幕と趙雲の威勢に気圧されて手出しできず、周瑜からの厳命を受けた蔣欽・周泰がなお追撃を続ける。

脱出成功

  • 川辺で船を見つけられず窮地に陥るが、そこへ孔明が予め手配していた船が現れ、一行は間一髪で乗り込んで脱出する。
  • 追ってきた周瑜自らも水軍を率いて追撃するが、関羽・黄忠・魏延の伏兵に迎え撃たれ大敗する。「周郎妙計安天下、賠了夫人又折兵(周瑜の妙計は天下を安んじるはずが、妹を嫁がせた上に兵まで失った)」と岸から嘲られ、周瑜は怒りのあまり傷口が再び裂けて昏倒する。