三國演義第十六回 呂奉先は轅門にて戟を射抜き、曹孟徳は淯水で軍を敗る (呂奉先射戟轅門 曹孟德敗師淯水)
轅門射戟
袁術は紀靈に小沛の劉備を攻めさせる。窮地の劉備の求めに応じ、呂布は「劉備が袁術に併呑されれば次は自分が危ない」と判断し出陣。両軍を宴に招き、有名な「轅門射戟」(百五十歩先の戟の小枝を弓で射抜けば両軍とも兵を退くという賭け)を成功させ、劉備と袁術軍の争いを収める(詩:呂布の弓の妙技を称える内容)。
疎不間親の計
袁術は敗れた紀靈の献策で、呂布に息子との縁組を持ちかけ、姻戚関係を結んで劉備を切り離させようとする(疎不間親の計)。呂布の妻厳氏は「后妃の望みあり」と乗り気になり、いったんは縁組を承諾する。陳宮の勧めで急ぎ嫁入りさせようとするが、陳珪(老臣、劉備を案じる人物)の進言でこの計略に気づいた呂布は、嫁入り行列を追わせて娘を連れ戻し、韓胤を捕らえる。
呂布と劉備の対立、そして曹操への合流
馬泥棒の疑いから呂布は激怒して小沛の張飛と衝突、劉備を攻める事態に発展する。孫乾の進言で劉備は許都の曹操を頼ることを決意し、夜陰に乗じて包囲を突破して脱出する。曹操は劉備を厚遇し、荀彧の「早く始末すべき」との進言を退けて郭嘉の「賢者を殺せば人心を失う」との意見を採用、劉備を豫州牧に任じて小沛への帰還を助ける。
張繡討伐と典韋の壮絶な最期
曹操は張繍討伐に向かい、賈詡の勧めで一度は降伏させるが、油断して張済の未亡人鄒氏に手を出したことが発端で張繍が離反、夜襲を受ける。愛将典韋は主君を守るため素手同然で奮戦し、壮絶な最期を遂げる(曹操自身も負傷、長子曹昂・甥曹安民も戦死)。危機の中、于禁の的確な対応が功を奏し、張繍軍を撃退する。曹操は典韋の死を誰よりも深く悼む。
呂布と曹操の駆け引き
呂布は曹操からの平東将軍の官位を受け、袁術との縁組を破棄する。陳登(陳珪の子)は曹操に呂布を「虎のように危険」と警告し、内応を約束する。呂布は陳登の父子重用を知って激怒するが、陳登の弁舌(曹操が呂布を「鷹」に例え、周辺の袁術・孫策・袁紹らを「獲物」に例えた話)で懐柔され、矛を収める。そこへ袁術軍による徐州侵攻の報が届く。
評語
なし