遼史卷七十九 列傳第九 郭襲

狩猟に耽る帝を諫めた諫臣

  • 郭襲、出身地は不詳。端正実直な人柄で治体をよく理解し、長く外任にあった。景宗即位後に召見され称旨を得て南院枢密使を拝命、まもなく政事令を兼ねた。帝がしばしば狩猟に耽ったため、襲は上書して諫めた。
  • 「昔、唐の高祖が狩猟を好んだ折、蘇世長が『十旬にも満たぬ間で満足するには足らない』と諫め、高祖は即日これをやめて美談とされた。聖祖(太祖)は艱難の中で創業し徳を修め政を布いて日夜怠らなかった。穆宗は貪欲のまま国事を顧みず天下は愁い怨んだ。陛下は継統して天下は中興を望んでいるが、十余年来、征伐は絶えず、盗賊も鎮まらず、豊作の年もあれば疲弊は癒えていない。まさに戒懼修省し永図を懐くべき時に、狩猟に耽ることが以前より甚だしいと聞く。万一の失態があれば、隙をうかがう南の強敵を刺激しかねない。どうか従禽・酣飲の楽しみを節して、社稷・生民のために計られたい」との内容であった。帝はこれを称賛し、恊贊功臣を賜り武定軍節度使を拝命し、のち卒した。