六韜分險

  • 要旨: 太公望は険阨で山と水を挟んで敵と対峙する状況において、山の左右いずれに拠っても反対側に急ぎ備え、渡河具で軍を渡し、武衝・強弩を軸とした軍城を築いて交代で戦う術を説く。

険阨での対峙

  • 武王が、諸侯の地に深く入り険阨の地で敵と遭遇し、こちらは山を左に水を右に、敵は山を右に水を左にして険を分け合って対峙する場合、守れば固く戦えば勝つ方法を問う。
  • 太公望は、山の左に処れば急ぎ山の右に備え、山の右に処れば急ぎ山の左に備えるべきだとする。険に大水があり舟楫がなければ天潢(渡河具)で三軍を渡すべきだとする。

軍城の構築

  • 渡り終えたら急ぎ道を広げ戦いやすくし、武衝を前後に置き強弩を列ね、行陣を全て固くする。
  • 通じる谷口は武衝で絶ち、旌旗を高く掲げる。これを「軍城」と呼ぶ。

険戦の戦い方

  • 険戦の法は、武衝を前に、大櫓を衛りとし、材士・強弩を左右に配する。
  • 三千人を一屯とし、必ず衝陣を置いて兵の便利な所に配し、左軍は左を、右軍は右を、中軍は中を担い、並んで攻めて前進する。
  • 戦い終えた者は屯所に戻り、交代で戦い交代で休み、必ず勝つまでこれを続けると結ぶ。武王はこれに「善哉」と応じる。