- 要旨: 太公望は人の外見と内実が一致しないことが多いと指摘し、外貌だけで人を判断する危険性を十五通りに列挙した上で、真の賢不肖を見分ける「八徴」の方法を説く。
外見と内実が食い違う十五の型
- 厳格に見えて実は不肖な者、温良に見えて盗みを働く者、恭敬に見えて心は侮る者。
- 外は廉謹に見えて内に至誠のない者、精悍に見えて情のない者、深遠に見えて誠のない者。
- 謀を好んで決断できない者、果敢そうで実は成し遂げられない者、正直そうで信のない者。
- 恍惚として頼りなさそうで実は忠実な者、詭激な言動をしながら功効のある者、外は勇ましく内は怯える者。
- 厳粛に見えて実は人を軽んじる者、厳しく叱るようで実は静かで謹み深い者、勢いも姿も劣って見えながら外に出ればどんなことでも成し遂げる者。
- こうした者は世間からは賤しまれても聖人はこれを貴ぶとし、大いなる明察がなければその真偽を見分けられないと説く。
八徴
- 見分ける方法には八つの徴(試し方)がある。
- 一に、言葉で問いその答えを観察して弁舌を観る。
- 二に、言葉で追い詰めてその変化を観る。
- 三に、間謀(密事)を共にさせてその誠を観る。
- 四に、明白に問うてその徳を観る。
- 五に、財を扱わせてその廉潔を観る。
- 六に、色(美女)を試みてその貞節を観る。
- 七に、難事を告げてその勇を観る。
- 八に、酒に酔わせてその態度を観る。
- この八徴が全て備わって初めて賢者と不肖者の区別がつくと結ぶ。