六韜舉賢
- 要旨: 太公望は「賢を挙げる」ことの名だけがあって実がないという弊害を指摘し、世俗の評判に頼らず官名に応じて実を督し能を考える人材登用の方法を説く。
賢を挙げても効果がない理由
- 文王は賢者の登用に努めても功が得られず、世が乱れて危亡に至るのはなぜかを問う。
- 太公望は「賢を挙げても用いなければ、賢を挙げたという名だけがあって、賢を用いた実がない」と答える。
過ちの所在
- その過ちは、君主が世俗に誉められる者を好んで用い、真の賢者を得ていない点にあるとする。
- 世俗の誉め言葉を賢とし、世俗のそしりを不肖とすれば、党派の多い者が進み、党派の少ない者が退く。
- その結果、邪な者たちが徒党を組んで賢者を蔽い、忠臣が無実の罪で死に、奸臣が虚しい誉れで爵位を得るため、乱れはますます甚だしくなり国は危険を免れないとする。
賢を挙げる方法
- 文王が賢を挙げる方法を問うと、太公望は将・相の職を分け、それぞれ官名に応じて人を挙げ、名によって実を督し、才を選び能を考え、実が能に当たり、名が実に当たるようにすることが賢を挙げる道であると答える。