六韜盈虛
- 要旨: 太公望は天下の治乱・盛衰の原因は天時ではなく君主の賢愚にあるとし、堯帝の善政を実例に挙げて理想の統治を説く。
治乱の原因
- 文王は天下が盈虚・治乱を繰り返す理由を尋ね、それが君主の賢不肖によるものか天時の自然な変化によるものかを問う。
- 太公望は、君主が不肖であれば国は危うく民は乱れ、賢聖であれば国は安らかで民は治まるとし、禍福は君主にあり天時にはないと答える。
堯帝の統治の実例
- 堯帝は金銀珠玉や華美な衣服を求めず、宮殿や器物も質素にし、農耕・機織りの時を妨げなかった。
- 忠正・廉潔な官吏を重んじて厚く禄を与え、孝行・勤勉な民を慰め励まし、法度によって不正・偽りを禁じた。
- 憎む者にも功があれば必ず賞し、愛する者にも罪があれば必ず罰した。
- 鰥寡孤独を養い、災禍で家を失った者を賑わし、自らの奉養は薄く租税・賦役も軽くしたため、万民は富み楽しんで飢寒の色がなかった。
- その結果、百姓は君主を日月のように仰ぎ、父母のように親しんだ。