南齊書卷五十五 列傳第三十六 樂頤
樂頤
- 字は文徳、南陽湼陽の人。京府参軍のとき、郢州で病んだ父を思い暇を請うて帰る途中で訃報を得ると徒跣で号泣した。西上する船で水も喉を通らず、病を得ても母には隠して被を齧って堪えた。湘州刺史・王僧虔の主簿となったが同僚を嫌って去った。吏部郎・庾杲之が枯魚と菜漬けのもてなしに驚くと、母が自ら常膳の魚羹を出したという逸話がある。郢州治中に至って卒した。
- 弟の樂預も孝行で、父の臨終に手を取って郢州行事・王奐に託され、悲しみのあまり吐血した。驃騎録事に至り、隆昌末(494年)、丹陽尹徐孝嗣に伊周の噂を戒めた。建武中、永世令として民に慕われ官死。老嫗が号泣した逸話が残る。
- 雁門の解仲恭も呉興の人で兄弟に財を分け、母の病に薬草(丁公藤)を老人から教えられ得て治した。