明史卷一百四十三 列傳第三十一 王良

王良

  • 王良は字を天性、祥符の人。洪武の末に僉都御史まで累進したが、同僚の獄を緩めたことに坐して刑部郎中に落とされた。建文年間に刑部左侍郎まで歴遷したが、燕府の人の罪を減じるよう議して意にかなわず、浙江按察使として出された。
  • 燕王が即位すると良を高く買い、使者を遣わして召した。良は使者を捕らえて斬ろうとしたが、周囲が奪って逃がした。
  • 良は諸官庁の印を自邸に集め、自殺しようとしてなお決しかねた。妻が理由を問うと、「私は当然死ぬべき身だ。ただお前をどうすべきか分からぬ」と答えた。妻は「あなたは男子でありながら、婦人のことで思い悩まれるのか」と言い、良に食事を出し、食べ終わると子を抱いて後園に入り、子を池のほとりに置いて水に身を投げて死んだ。
  • 良は妻を殮し終え、子を友人の家に託し、薪を積んで焼身し、印も焼けてしまった。成祖は「死ぬのはもとより良の分だが、朝廷の印を毀してはならぬ。印を毀した以上、良に罪なしとはできぬ」と言い、その家を辺境に移した。