高士傳卷三 臺佟
出自と隠棲
- 台佟は字を孝威といい、魏郡鄴の人である。仕官せず、武安山の中峰に隠れ、穴を掘って住み、薬草を採って生業とした。
刺史との問答
- 建初年間、州から招かれたが応じなかった。魏郡の刺史が棗と栗を手土産に台佟を訪ね、長く語り合った。刺史が「孝威はこのような暮らしをして、さぞ苦しかろう。いかがか」と問うと、台佟は「私は幸い本来の性を全うでき、精神を保ち和を養い、世事にあくせくして精気を費やすこともなく、欲を除いて恬淡と満ち足りている。苦しくはない。むしろ明使君のように民を治め養い、夕べまで気を張って怠らないことこそ、苦しいのではありませんか」と答えた。
- そのまま隠逸の道を貫き、生涯二度と姿を見せなかった。