金史卷二十一 志第二 暦上(歩気朔・歩卦候・歩日纒)
暦志の趣旨
- 昔、聖人は天道により人時を授け百工を釐めて庶政を熙らかにした、歩推(計算による推算)の法はその由来が古い。漢の太初から前宋に至るまで、暦を治めた者は七十余家を数え、大概は百年あるいは数十年ごとに改められた。日月五星の盈縮進退と天運は至って不斉であり、人が器を製してこれを求めても斉一にするのは、積み重ねが少なくとも多くに至れば爽(くいちが)いが生じずにはいられないためである。
- 金は天下を有すること百余年にして暦は惟一度改められた。天会五年(1127年)、司天楊級が初めて大明暦を造り、十五年(1137年)春正月朔に初めて頒行した。その法は三億八千三百七十六万八千六百五十七をもって暦元とし、五千二百三十をもって日法とするが、その拠った所は詳しく究めることができない、あるいは宋の紀元暦により増損したものとも言う。正隆戊寅(三年、1158年)三月辛酉朔、司天が日食に当たると言ったが食さず、大定癸巳(十三年、1173年)五月壬辰朔、日食があった。甲午(十四年)十一月甲申朔、日食し、加時(食の時刻)が皆天より先んじ、丁酉(十七年)九月丁酉朔、食は乃ち天より後れた。これにより占候が漸く差い、乃ち司天監趙知微に命じて大明暦を重修させた。十一年(1171年)に暦が成り、当時翰林応奉耶律履もまた乙未暦を造った。二十一年(1181年)十一月望、太陰の虧食があり、遂に尚書省に命じ礼部員外郎任忠傑と司天暦官に食する所の時刻分秒を験させ知微・履および見行の暦の親疎を比校させ、知微の暦を親(正確)とし遂にこれを用いた。明昌初、司天がまた進親暦を改めようとしたが、礼部郎中張行簡が他日の月食を俟って覆校し差がなければ然る後に用いるべきと言い、事は遂に寝んだ。これをもって金の世を終えるまで惟だ知微暦を用いた。我が朝(元)は初めまたこれを用い、後に始めて授時暦に改授した。今その書は太史に存し、これを采録して暦志とする。
歩気朔第一
- 演紀上元甲子より今の大定庚子(1180年)に距ること、八千八百六十三万九千六百五十六年。
- 日法:五千二百三十分。歳実:百九十一万二百二十四分。通余:二万七千四百二十四分。朔実:十五万四千四百四十五分。通閏:五万六千八百八十四分。歳策:三百六十五日余一千二百七十四分。朔策:二十九日余二千七百七十五分。気策:十五日余千百四十二分六十秒。望策:十四日余四千二分四十五秒。象策:七日余二千二分二十二秒半。没限:四千八十七分三十秒。朔虚分:二千四百五十五分。旬周:三十一万三千八百分。紀法:六十。秒母:九十。
- 天正冬至を求める法:上元甲子以来の積年に歳実を乗じて通積分とし、旬周をもってこれを満去し、尽きないものを日法で約して日とし、満たないものを余とし、甲子より算えれば即ち求める天正冬至の日の大小余である。
- 次気を求める法:天正冬至の大小余に気策を累加し、秒が秒母を満たせば分に繰り上げ、分が日法を満たせば日に繰り上げれば、即ち次気の日および余秒を得る。
- 天正経朔を求める法:朔実で通積分を除し、尽きないものを閏余とし、通積を減じて朔積分とし、旬周をもってこれを満去し、尽きないものを日法で除して日とし、満たないものを余とすれば、即ち求める天正経朔の大小余である。
- 弦望および次朔を求める法:天正経朔の大小余に象策を累加すれば、即ち各々弦望および次朔の経日および余秒を得る。
- 没日を求める法:没のある恒気の小余が没限以上であれば有没の気とし、秒母を乗じその秒を内し四十七万七千五百五十六を減じ、残りを六千八百五十六で満たして得たものに恒気の大余を併せれば没日と命じられる。
- 滅日を求める法:滅のある朔の小余(経朔小余が朔虚分に満たないもの)を六倍し、四百九十一で満たして得たものに経朔の大余を併せれば滅日と命じられる。
歩卦候第二
- 候策:五、余三百八十、秒八十。卦策:六、余四百五十七、秒六。貞策:三、余二百二十八、秒四十八。秒母:九十。辰法:二千百十五。半辰法:千三百七半。刻法:三百十三、秒八十。辰刻:八、百四分、秒六十。半辰刻:四、五十二分、秒三十。秒母:百。
- 七十二候を求める法:中気の大小余をもって初候と命じ、候策を累加すれば即ち次候および末候である。
- 六十四卦を求める法:中気の大小余をもって公卦と命じ、卦策を累加すれば辟卦を得、また加えれば侯内卦を得、貞策を加えれば節気の初となり侯外卦とし、また貞策を加えれば大夫卦を得、また卦策を加えれば卿卦となる。
- 土王用事を求める法:貞策をもって四季の中気の大小余を減ずれば即ち土王用事の日である。
- 発斂を求める法:小余に六を乗じ、辰法で満たしたものを辰とし、尽きなければ刻法でこれを除して刻とし、子正より算えれば即ち加時の在る辰刻および分を得る(半辰法を加えるものは子刻の初と命じる)。
- 二十四気卦候(表、原本欠落)。
歩日躔第三
- 周天分:百九十一万二百九十三分五百三十秒。歳差:六十九、五百三十秒(秒母は一万)。周天:三百六十五度二十五分六十八秒。象限:九十一、三十分九秒。
- 二十四気日積度および盈縮(表、原本欠落)。
- 二十四気中積および朓朒(表、原本欠落)。
- 毎日の盈縮朓朒を求める法:各々その気の損益率(盈縮を求めるには盈縮の損益を、朓朒を求めるには朓朒の損益を用いる)を六倍し象限で満たしたものを気中率とし、後気の中率と相減じて合差とし、半合差をもってその気中率を加減して初末の汎率とする(至後は初を加え末を減じ、分後は初を減じ末を加える)。また合差を六倍し象限で満たしたものを日差とし、これを半にして初末の汎率を加減して初末の定率とする(至後は初を減じ末を加え、分後は初を加え末を減じる)。日差をその気の初末定率に累加減して毎日の損益分とし(至後は減じ分後は加える)、各々毎日の損益分をもって気下の盈縮朓朒を加減すれば毎日の盈縮朓朒となる(二分前の一気は後率がなく相減じて合差とするものは皆前気の合差を用いる)。
- 経朔弦望入気を求める法:天正の余を日法で除して日とし、満たないものを余とし、気已下であれば気策を減じて大雪の気策已上に入るものとし、これを去れば余もまた気策を減じて小雪の気策已上に入るものとすれば、即ち天正経朔の入気の日および余を得る。象策を累加し気策を満たせばこれを去れば、即ち弦望の入次気の日および余を得、これに因り後朔の入気の日および余を加える。
- 毎日の損益盈縮朓朒を求める法:日差をもって益にはこれを加え損にはこれを減じ、その気の初の損益率を加減して毎日の損益率とし、その気の盈縮朓朒積を馴かに損益積して毎日の盈縮朓朒積とする。
- 経朔弦望入気朓朒定数を求める法:各々入る所の恒気の小余をもってその日の損益率に乗じ日法で乗じて得たものをもってその下の朓朒積を損益して定数とする。
- 赤道宿度:北方七宿(斗二十五度、牛七度少、女十一度少、虚九度少秒六十八、危十五度半、室十七度、壁八度太)合計九十四度秒六十八。西方七宿(奎十六度半、婁十二度、胃十五度、昴十一度少、畢十七度少、觜半度、参十度半)合計八十三度。南方七宿(井三十二度少、鬼二度半、柳十三度太、星六度太、張十七度少、翼十八度太、軫十七度)合計百九度少。東方七宿(角十二度、亢九度少、氐十六度、房五度太、心六度少、尾十九度少、箕十度半)合計七十九度。
- 冬至赤道日度を求める法:通積分を周天分で満去し、余を日法で除して度とし、満たないものは退けて除し分秒とする(百を母とする)。赤道虚宿七度より起こしてこれを外去し、宿に満たない所に至れば即ち求める年の天正冬至の日躔赤道宿度および秒である。
- 春分夏至秋分の赤道日度を求める法:天正冬至加時の赤道日度に象限を累加し、赤道宿次を満たせばこれを去れば即ち各々春分夏至秋分の時の日の在る宿および分秒を得る。
- 四正の赤道宿積度を求める法:四正の赤道宿の全度から四正の赤道日度および分を減じ、余を距後度とし、赤道宿度をこれに累加すれば各々四正後の赤道宿積度および分を得る。
- 赤道宿積度の入初末限を求める法:四正後の赤道宿積度および分を視て四十五度六十五分秒五十四半已下ならば入初限とし、已上ならば象限を減じ余を入末限とする。
- 二十八宿の黄道度を求める法:四正後の赤道宿の入初末限の度および分をもって百一度を減じ、余をもって初末限の度および分を乗じ進位して百を満たせば分とし分が百を満たせば度とし、至後は分を減じ分後は加えて赤道宿積度としその宿の黄道積度とし、前宿の黄道積度をこれから減じれば(四正の宿は先に象限を加えてから前宿を減じる)その宿の黄道度および分を得る。
- 黄道宿度:北方七宿(斗二十二度、牛七度、女十一度、虚九度少秒六十八、危十六度、室十八度少、壁九度半)合計九十四度秒六十八。西方七宿(奎二十七度太、婁十二度太、胃十五度半、昴十一度、畢十六度半、觜半度、参九度太)合計八十二度太。南方七宿(井三十度半、鬼二十度半、柳十三度少、星六度太、張十七度太、翼二十度、軫十八度半)合計百九度少。東方七宿(角十二度太、亢九度太、氐十六度少、房五度太、心六度、尾十八度少、箕九度半)合計七十八度少。以上の黄道宿度は今の暦の歳差の所在によって算定したもので、上って往古を考え下って将来を験するには当に歳差により毎に一度移すごとに然るべく当時の宿度を推変してこそ曜の所在を歩き知ることができる。
- 天正冬至加時の黄道日度を求める法:冬至加時の赤道日度および分秒をもって百一度を減じ、余をもって冬至の赤道日度および分秒を乗じ進位して百を満たせば分とし分が百を満たせば度とし、黄赤道差と命じ冬至加時の赤道日度および分秒を減ずれば即ち求める年の天正冬至加時の黄道日度および分秒である。
- 二十四気加時の黄道日度を求める法:求める年の冬至の日躔黄赤道差をもって次年の黄赤道差を減じ、余をもって求める気数を乗じ二十四で除して得たものをその気の中積および約分に加える。またその気の初日の盈縮数をもって盈は加え縮は減じ、冬至加時の黄道日度に加え宿次によりこれを去れば即ち各々その気加時の黄道日躔宿度および分秒を得る。
- 二十四気毎日の晨前夜半の黄道日度を求める法:その気の小余を副置しその気の初日の損益率(盈縮の損益)を乗じ万で約して分とし、益すべきものは盈は加え縮は減じ、損すべきものは盈は減じ縮は加えその副を日法で除して度とし、満たないものは退けて除して分秒とし、その気の加時の黄道日度からこれを減ずれば各々その気の初日の晨前夜半の黄道日度を得る。毎日一度を加え、百で毎日の損益率(盈縮の損益)を約し、益すべきものは盈は加え縮は減じ、損すべきものは盈は減じ縮は加えて毎日の晨前夜半の黄道日度および分秒とする。
- 毎日午中の黄道日度を求める法:一万分に、入る所の気日の盈縮損益率(益すべきものは盈は加え縮は減じ、損すべきものは盈は減じ縮は加える)を皆加減損益率とし、余を半にして百を満たせば分とし満たなければ秒とし、その日の晨前夜半の黄道日度に加えれば、即ちその日午中の日躔黄道宿度および分秒である。
- 毎日午中の黄道積度を求める法:二至加時の黄道日度から至る所の求める日の午中黄道日度を距てて入二至後の黄道積度分秒とする。
- 毎日午中の黄道入初末限を求める法:二至後の黄道積度を視て四十三度十二分秒八十七已下ならば初限とし、已上ならば象限を減じ余を入末限とする。その積度が象限を満たせばこれを去って二分後の黄道積度とし四十八度十八分秒二十二已下ならば初限とし、已上ならば象限を減じ余を入末限とする。
- 毎日午中の赤道日度を求める法:求める日の午中黄道積度が至後初限・分後末限の度および分秒にあるものは進三位し二十万二千五十少を加え平方に開いてこれを除し、得たものから四百四十九半を減じ、余が初限にあるものは直ちに二至の赤道日度を加えて命じ、末限にあるものは象限を減じ余に二分の赤道日度を加えて命じれば即ち毎日午中の赤道日度である。求める日の午中黄道積度が至後末限・分後初限の度および分秒にあるものは進三位し三十万三千五十少を用いて減じ平方に開いてこれを除し、得たものをもって五百五十半を減じ、初限にあるものはその減じた余に直ちに二分の赤道日度を加えて命じ、末限にあるものは象限を減じ余に二至の赤道日度を加えて命じれば即ち毎日午中の赤道日度である。
- 太陽黄道十二次入宮宿度:雨水は危十三度三十九分五十九秒外に入り衛分陬訾之次、辰は亥にある。春分は奎二度三十五分八十五秒外に入り魯分降婁之次、辰は戌。穀雨は胃四度二十四分三十三秒外に入り趙分大梁之次、辰は酉。小満は畢七度九十六分六秒外に入り晋分実沈之次、辰は申。夏至は井九度四十七分十秒外に入り秦分鶉首之次、辰は未。大暑は柳四度九十五分二十六秒外に入り周分鶉火之次、辰は午。処暑は張十五度五十六分三十五秒外に入り楚分鶉尾之次、辰は巳。秋分は軫十度四十四分五秒外に入り鄭分寿星之次、辰は辰。霜降は氐一度七十七分七十七秒外に入り宋分大火之次、辰は卯。小雪は尾三度九十七分九十二秒外に入り燕分析木之次、辰は寅。冬至は斗四度三十六分六十二秒外に入り呉越分星紀之次、辰は丑。大寒は女二度九十一分九十一秒外に入り斉分玄枵之次、辰は子。
- 入宮時刻を求める法:各々その入宮宿度および分秒をその日の晨前夜半の日度で減じ(一度に近い間はこれを求める)、余に日法を乗じその分を、その秒を下に従わせこれもまた通じて乗じたものを実とし、その日の太陽の行分をもって法とし、実を法で除して得たものを発斂に依り加時を求めれば、即ちその日の太陽の入宮の時刻および分秒を得る。
歩晷漏第四
- 中限:百八十二日六十二分十八秒。冬至初限・夏至末限:六十二日二十分。夏至初限・冬至末限:百二十日四十二分。冬至地中晷影常数:一丈二尺八寸三分。夏至地中晷影常数:一尺五寸六分。周法:千四百二十八。内外法:一万八百九十六。半法:二千六百十五。日法四分の三:三千九百二十二半。日法四分の一:千三百七半。昏明分:百三十分七十五秒。昏明刻:二刻百五十六分九十秒。刻法:三百十三分八十秒。秒母:百。
- 午中入気中積を求める法:求める日の大余および半法をもって入る所の気の大小余を減じてその日午中入気とし、その気の中積を加えてその日午中の中積とする(小余は日法で除して約分とする)。
- 二至後の午中入初末限を求める法:午中の中積および分が中限已下であれば冬至後とし、已上であれば中限を去って夏至後とする。その二至後において初限已下であれば初限とし、已上であれば中限を覆減し余をその入末限とする。
- 午中の晷影定数を求める法:冬至後初限・夏至後末限を視てそれを百で日内分に通じて自乗し副置し、千四百五十で除して得たものに五万三百八十を加え半分し限分と併せてその副で除して分とし、分が十を満たせば寸とし寸が十を満たせば尺とし、冬至地中晷影常数からこれを減じて求める晷影定数とする。夏至後初限・冬至後末限を視てそれを百で日内分に通じて自乗し上位に置き、下に入限分を置いて二百五十を乗じ百で約し十九万八千七十五を加えて法とし(夏至前後の半限已上のものは半限を減じ上位に列し下位に半限を置き各々半分し日内分を通じ先に相減じ後に相乗じて七千七百で除し得たものをその法に加える)、逆に上位を除いて分とし、分が十を満たせば寸とし寸が十を満たせば尺とし、夏至地中晷影常数に加えて求める晷影定数とする。
- 四方所在の晷影を求める法:各々その処において冬夏二至の晷影を測り乃ち相減じ余をその処の二至晷差とし、また地中の二至晷数を相減じて地中の二至晷差とする。求める日が冬至後初限・夏至後末限にあるものは半限已下ならこれを倍し、半限已上なら半限を覆減し余もまた倍して入限日を併せ三倍し半分し十を分とし十を寸として地中の二至晷差を減じて法とし、地中の冬至晷影常数を置いて求める日の地中晷影定数をこれから減じ、余にその処の二至晷差を乗じて実とし、実を法で除して得たものをもってその処の冬至晷数を減ずれば即ちその処のその日の晷影定数を得る。求める日が夏至後初限・冬至後末限にあるものは半限已下なら倍し、半限已上なら半限を覆減し余もまた倍して入限日を併せ三倍し四で除し日を分とし十を寸として地中の二至晷差に加えて法とし、求める日の地中晷影定数を置いて地中の夏至晷影常数をこれから減じ、余にその処の二至晷差を乗じて実とし、実を法で除して得たものをその処の夏至晷数に加えれば即ちその処のその日の晷影定数を得る。
- 二十四気の陟降および日出分(表、原本欠落)。
- 二分前後の陟降率:春分前三日、太陽は赤道の内に入り、秋分後三日、太陽は赤道の外に出る、ゆえにその陟降は他日と類を異にする、今各々別に数を立ててこれを用いる。驚蟄十二日、陟四(六十七、十四)これを末率とし觜畢に於て(その減差もまたここに止まる)、十三日、陟四(四十一、六)、十四日、陟四(三十六、九十)、十五日、陟一。秋分の初日、降四(三十八)、一日、降四(三十九)、二日、降四(五十七)、三日、降四(六十八)これを初率としこれを用いる(その加差もまたここに始まる)。
- 毎日の日出入晨昏半昼分を求める法:各々陟降の初率(陟は減じ降は加える)をもってその気の初日の日出分を一日下の日出分とし、増損差(そのまま加減)をもって陟降率を増損し馴かに積んでこれを加減すれば即ち毎日の日出分となり、日法を覆減し余を日入分とし、出分をもって日入分を減じてこれを半分し半昼分とし、昏明分をもって日出分を減じて晨分とし日入分に加えて昏分とする。
- 日出入の辰刻を求める法:日出入分を置き六を乗じ辰法を満たせば辰数とし尽きなければ刻法でこれを除して刻数とし満たないものを分とし子正より算えれば即ち求めるものを得る。
- 昼夜刻を求める法:日出分を置き十二を乗じ刻法で除して刻とし満たないものを分とすれば即ち夜刻となり、百刻を覆減し余を昼刻とする。
- 更点率を求める法:晨分を置き四を乗じ位を退けて更率とし、二を乗じて更率を退けて点率とする。
- 更点所在の辰刻を求める法:更点率を置き求める更点の数をもってこれを因り、また六を乗じて内に昏明分を加え辰法を満たせば辰数とし尽きなければ刻法で満たして除し刻数とし満たないものを分とし、その辰刻より算えれば即ち求めるものを得る。
- 四方所在の漏刻を求める法:各々所在で水漏を下してその処の冬至あるいは夏至の夜刻を定め乃ち五十刻と相減じ余を至差刻とし、求める日の黄道の赤道を去る内外度および分を置き至差刻をこれに乗じ進一位し二百三十九を加えて除して刻とし尽きなければ刻法をこれに乗じ退けて除して分とし、内は減じ外は加え五十刻とすれば即ち求める日の夜刻となり、百刻を減じ余を昼刻とする(その日出入の辰刻および更点の差率算等は並びにこの術によりこれを求める)。
- 黄道内外度を求める法:日出分を置き日法四分の一已上ならこれを去り余を外分とし、出分が四分の一已下ならこれを覆減し余を内分とし、内外分を置き千を乗じ内外法で除して度とし満たないものは退けて除して分とすれば即ち黄道の赤道を去る内外度となり、内は減じ外は加え象限とすれば即ち黄道の極を去る度を得る。
- 距中度および更差度を求める法:半法を置き晨分をこれから減じ余を距中分とし百を乗じ周法で除して距中度とし百八十三度十二分八十四秒を減じ余を四倍し位を退けて毎更差度とする。
- 昏明五更中星を求める法:距中度を置きその日午中の赤道日度を加えて命じれば即ち昏中星の格る所の宿次となり初更の中星とし、更差度をこれに累加し赤道宿次で命じてこれを去れば即ち遂更および門中を得る。