間書『史記』の用間語――中詗(淮南王の娘・陵の故事)

『史記』はこれを「中詗」という。

『史記』淮南王伝にいう。王(淮南王)には陵という娘があり、聡明で弁舌に長け、王は陵を愛し、常に金銭を多く与えて長安で中詗(内情を探る)をさせ、天子の側近たちと結託させた、と。

孟康の注にいう。詗の音は偵。西方の人は反間のことを偵という。王はその娘を(天子の身辺の)偵とした、と。顔師古の注にいう。詗とは、伺い候うことがあることをいう。偵の意味は詗と同じであるが、音は異なる、と。

按ずるに、『唐書』李思行伝にいう、唐公(李淵)がまさに挙兵しようとしたとき、(李思行に)長安を覘詗させた、と。また『張説伝』にいう、時事を窺詗した、と。(これらの)音義はいずれも上声に読み、師古の読みに従う。