間書衛公の四つの誘い方 ― 腹心・失勢・誇誕・稽留
綱
- 衛公はまた言う。敵の腹心には、そばから誘って間せよ。
四法
- 腹心を傍誘する ― 『李衛公兵法』「敵に寵愛され腹心として任じられている者がいれば、こちらは間を送って珍玩を贈り、望むままにさせ、それによって誘え」。
- 按 ― 張儀が厚い贈り物で楚の懐王の側近・靳尚に取り入り、懐王の寵姫・鄭袖に詭弁を仕掛けたのがこれにあたる。
- 失勢の者を利で釣る ― 『李衛公兵法』「敵に勢いを失い志に満たぬ者がいれば、重利で釣り、偽って親しみ近づき、その実情を探って引き入れよ」。
- 誇誕の者を尊奉する ― 『李衛公兵法』「敵に言葉が多く大言壮語し、利害を論じたがる者がいれば、間を送って情を曲げて尊び奉り、珍宝を厚く贈り、その隙をうかがって反間せよ」。
- 使者を留めて潜聴する ― 『李衛公兵法』「敵の使者を引き留め、人を付けて同居させ、殷勤を装って親しげにふるまい、朝夕慰め諭し、珍玩を倍にして贈り、その言葉と顔色を観察せよ。そのうえで朝夕、使者を自分の連れとだけ二人きりにし、耳のよい者を二重壁の中に潜ませて話を聞かせる。使者は帰りが遅れて咎められるのを恐れ、必ず心事を漏らす。その計略を知ったうえで送り返し、これを用いるのだ」。