十六国春秋後涼錄四 齊從

忠義の一撃

  • 斉従は魏安の人。光に仕えて左衛将軍となり融明観を守った。紹の即位当初、纂と弘が壮士を率いて洪範門を攻めた際、従は「国に大事があり主上は新たに立ったばかり、太原公は正しい道によらず夜に禁城に入るとは乱を起こすつもりか」と剣を抜いて纂に突撃しその額を斬りつけた。纂の左右がこれを捕らえたが、纂は「義士だ」と赦した。纂が即位して「卿は以前私を斬りつけた、ずいぶんひどいことをしたものだ」と言うと、従は「あの時はただ陛下が死なないことを恐れるばかりでした」と泣いて答え、纂はその忠義を嘉して以後手厚く遇した。