十六国春秋前涼錄六 馬氏

重華の生母と祚の擁立

  • 馬氏、重華の生母。美しい容姿で、当初駿の昭儀となった。重華が即位すると王太后に尊ばれ永寿宮に住んだ。重華が卒すると遺命により世子の霊耀が跡を継いだが、庶兄の長寧侯祚は先に馬氏と密通しており、密かに馬氏を説き霊耀が幼いため年長の君主を立てるべきだと語ると、馬氏はこれに従った。祚はついに帝位を僭称し淫虐無道の限りを尽くし一族を族滅した。河州刺史瓘が兵を挙げて誅討すると、領軍趙長らは罪を恐れ閣に入り馬氏を呼び出して謙光殿から出させ、玄靚を主に立てさせて祚を殺した。そこで馬氏は太王太后に尊ばれ、興寧元年に卒した。