十六国春秋後趙錄十二 李陽
生涯
- 李陽、武郷の人。石勒の幼少期の隣人で、剛愎な性格から毎年勒と麻を漬ける池を巡って争い殴り合っていた。勒が顕貴となった後、故郷の父老を招いて宴を開いたが陽だけは来なかったため、勒は「李陽は壮士だ、麻布を巡る恨みで天下に信を築こうとする自分が匹夫を仇に思うことがあろうか」と父老に語り使いを送って招いた。陽は来訪し、酒宴で勒に腕を取られ「そなたも歳を取ったが腕にはまだ力があろう、昔わしはそなたの拳をよく食らったが、そなたもわしの毒手を存分に浴びたものだ」と大笑いされ、里第一区を賜り即日奉車都尉に任じられ始興太守となった。勒はまた「武郷はわが故郷、わしの魂もここに帰るだろう」として三代にわたり徭役を免じた。