十国春秋卷九十九 閩十 列傳 僧義英

金銀二蔵経の書写

  • 僧義英は泉州の人で陳姓である。仏典に精励し、空妙の理に深く通じていた。太祖が金銀の二蔵経を造る際、義英が筆札(書写)に巧みであることを聞き、彼を招いて書写させ、手厚く貲(謝礼)を与えた。義英は辞退できず、そこで田を買い、院に粥を配して千人の結夏(夏安居)を行った。その疏詞(趣意書)の大略に言う、「天辺に兎(月)無く烏(太陽)無し、この縁はまさに冺(消え)ようとし、世上に僧有り仏有り、この会は長く新たなり」と。緇流(僧侶たち)の多くはこれを伝え誦した。