十国春秋卷六十四 南漢七 列傳 鄧伸
鄧伸
- 鄧伸は乾和年間、官は特進に至った。父の鄧璫は指揮使の陳道庠と旧友であった。陳道庠はかつて力士の劉思潮らを引き入れて殤帝を弑逆し、劉思潮らが誅殺されるに及んで、道庠は内心懼れて落ち着かなかった。鄧伸は父の友人であることから、荀悦の『漢紀』を贈って諷諫した。道庠がその理由を問うと、鄧伸は言った、「憨獠(愚か者よ)、この書には韓信を誅し彭越を醢(塩漬け)にした事が載っている。よくよく読むがよい」と。中宗はこれを聞いて陳道庠の一族を誅し、あわせて鄧伸にも及んだ。