十国春秋卷六十三 南漢六 列傳 李紓
李紓
- 李紓は大有の時、諌議大夫となった。雅に風采があり、文辞・応対は見る者を傾竦(けいしょう、心を打たれ驚くさま)させた。折しも宰相の趙光裔が「楚はもと婚姻の国であり、旧好を忘れることはできません。かつ李紓は才があり命を将わせられます」と言い、そこで紓を遣わして楚に使いさせた。楚の文昭王は紓に会って大いに喜び、深く欵渥(かんあく、厚遇)を加え、随って使いを遣わして報聘し、二国の好を復した。この役においては、隣好を修めて旧を続け、辺鄙を寧んじ敵兵を弭(や)めたことは、謀は光裔より出たとはいえ、紓が実にこれを成し遂げたものである。