十国春秋卷六十三 南漢六 列傳 鄭翺
鄭翺
- 鄭翺は(闕)の人で、累官して都官郎中に至った。大有中、高祖は江南と和好を通じ、使問は絶えることがなかった。このとき南唐烈祖は誕生日を仁寿節としたので、翺を遣わして命を銜(ふく)んで賀に赴かせた。年を踰えて帰り、その職にて終えた。
史論
- 論じて曰く、信を講じ睦を修めて隣好を通じるのは、ひとえに使臣がこれに頼る。凡そこれらの諸臣はみな翩翩(へんぺん、颯爽としたさま)たる皇華(使者)の選である。康陵(高祖陵)の時、行李(使者)の往来はつねに聘問に勤め、区々たる嶺外が晏然(あんぜん、安穏)として小しく安んじたのも、また行人の力によったものであろう。