十国春秋卷五十七 後蜀十 列傳 黄萬戸

幻術

  • 黄万戸は若い時、高唐観の道士となり、道士張君に六丁の法を学んだ。つねに一本の鉄鞭を持って病を療すと、たちまち験があった。当時、戎州刺史文思輅もまた幻術を持ち、楮(紙)を剪って魚となし盆の中に投じると生きているようであった。
  • まもなく万戸の鉄鞭を収めて帰ったところ、道は涪州を経由したが、鞭はたちまち万戸のもとへ亡(な)くなって帰ってしまった。高祖は宮中に召し入れ、諸皇子を見せると、万戸はそこで後主を指して太子とすべきと言い、高祖は大いにこれを奇とした。万戸はまた符を投げて鉄に化し、これを食うこともできた。その他の術もみなこの類であった。