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十国春秋卷四十五 前蜀十一 列傳 李夫人
生涯
李夫人は蜀の人である。文章をよくし、とりわけ書画に巧みであった。唐の郭崇韜が兵を率いて蜀を取りに来たとき、掠め取られてその配下となった。夫人は郭崇韜が武人であることから悒悒(ふさぎこんで)楽しまなかった。
月夜、独り南軒に座っていると、竹の影が婆娑(ゆらゆら)と揺れ、そこで起き上がって筆を濡らし、窓の紙の上に写し取った。翌日これを見ると生き生きとした趣が十分に備わっていた。世の人々はこれに倣い、墨竹画を描く者が多く現れたという。
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