十国春秋卷四十四 前蜀十 列傳 牛嶠

生涯

  • 牛嶠、字は松卿、一字は延峰、隴西の人である。唐の宰相牛僧孺の後裔である。
  • 博学で文才があり、歌詩をもって名を著した。乾符五年(878)に進士に及第し、拾遺・補闕・校書郎を歴任した。
  • 高祖が節度使として西川を鎮めるにあたり判官に辟召され、開国に及んで給事中を拝した。卒した。文集三十巻、歌詩三巻がある。
  • 自ら「密かに李賀の長歌を慕い、筆を挙げるたびにこれに倣った」と語った。とりわけ小辞(詞)の制作を得意とし、『女冠子』に「繍帯は芙蓉の帳、金釵は芍薬の花」とあり、『菩薩蠻』に「山月は山花を照らし、夢より回れば灯影斜めなり」とあるのは、いずれも牛嶠の佳句である。