十国春秋卷四十二 列傳 趙雄武
趙雄武
- 趙雄武は蜀の人で、しばしば名だたる郡を治め、豪奢を誇ることでは一時の第一人者であった。飲食には専属の膳夫を用いず、六局(台所の部門)にはそれぞれ二人の下女が働き、厨房を担当する者は十数人にのぼり、みな鮮やかな服の細袖を着ていた。客を招くたびに、必ず山海の珍味をすべて揃えるのが常であった。また大きな餅を作るのを得意とし、およそ三斗の小麦粉で一枚を作り、数間の家屋ほどの大きさになった。宮中の宴会や豪家の広い宴席では、これを一枚献じれば切り分けても使い切れなかった。当時の人々はこれにより雄武を「趙大餅」と呼んだ。