十国春秋卷五 列傳 高朂
高朂
- 高朂は舒城の人である。太祖が淮南で挙兵すると、招かれて掌書記となった。当時、軍事が興って事は繁多で、用度が足りなかった。太祖は茶と塩を用いて民の布帛と交換しようとしたが、朂は諫めて言った、「兵火の後、十軒のうち九軒は空き家となっています。さらに利益を漁ってこれを苦しめれば、また離反するでしょう。我らの持つもの全てを尽くして隣道の無いものと交易し、それで軍に給するに足ります。賢良な守令を選んで農桑を勧め課せば、数年のうちに倉庫はおのずと満ちるでしょう」。
- 太祖はその言葉を正しいとして、ことごとくこれに従った。田頵はこれを聞いて言った、「仁人の言葉は、その利益が広大である。まさに励みとすべきはこのことだ」。