- 要旨: 各種の職業的資質には固有の効用と弊害があり、成功の条件、世間から受ける評価、末路も異なる。業の利だけでなく、それが偏ったときに生じる害まで見極めるべきだと論じる。
清節の業
- 清節は儀容と徳行に現れ、まだ登用されなくても道が明らかで、人を自然に感化する。未達の時には衆人から推され、達した後には上下から敬われ、濁を退け清を揚げ、同僚の模範となる。弊害がなく常に顕彰されるため、世に貴ばれる。
法家と術家
- 法家の業は制度を基礎とし、成果が出て初めて効き目がわかる。初めは苦しく厳しいが、後には秩序を生む。未達なら法を嫌う者に忌まれ、施行されれば上下に恐れられ、法を立てて治を成す一方、邪曲な者の怨みを買う。明君が続かなければ常用されず、商君や呉起のように大功を立てても終わりを全うしにくい。
- 術家の業は鋭い思考から出て、計略が成功してから初めて明らかになる。始めは微妙で見えにくく、精緻で玄妙なため、未達時には衆人に理解されず、明主だけが珍重する。運籌と変化には足りるが、退けば計を隠して姿を見せず、奇抜で用いる君主も少ないため、沈んだまま顕れないことがある。
智意・臧否・伎倆
- 智意の業は情勢の本来の尺度に基づき、時宜に従って人と衝突しない。未達でも受け容れられ、達すれば寵愛され、計慮を補佐する。しかし進むことだけを知って退くことを知らず、身を守るため正道を離れがちで、初めの利が後の害に変わることがある。
- 臧否の業は是非を基礎とし、清廉で人の欠点を針のように正す。未達でも目立ち、達すれば称賛され、是非を明察するが、批判された者の怨みを受ける。峻厳で寛裕を欠くため、初めは評価されても後には衆人から離れられる。
- 伎倆の業は実務能力を基礎とし、明敏で速い。未達でも抜きんでて注目され、達すれば官司に任用され、煩雑を処理し邪を糾す。しかし細事に偏って平大さを欠き、民を労し下を困らせるので、政治の末端に位置する。