百戰奇略逐戰第七十五
- 要旨: 敗走する敵を追う際は真の敗北か偽りの敗走かを見極めるべきで、隊列や号令が乱れていない撤退は罠の疑いがあるとし、真に乱れている場合のみ追撃すべきだと説く。
原則
- 旗や太鼓、号令が統一されたままの撤退は偽装の疑いがあり、乱れている撤退のみ真の敗北とみなして追うべきだとする。
史実に見る実践
- 唐の武徳元年、太宗が薛仁杲討伐に赴いた際、浅水原で敵将宗羅睺を大破し追撃、投降兵をあえて一度解放して馬を取りに戻らせるという寛容な策を取った。
- 敵の実情を把握したうえで囲みを固め、弁舌の立つ者に説得させて薛仁杲を降伏させた。
- 諸将が理由を尋ねると、太宗は「敵をあえて追い詰めることで計略を巡らせる余裕を与えず、恐れさせて降伏させた」と答えたとする。