封神演義土行孫夫妻、陣にて亡くなる(第八十七回 土行孫夫妻陣亡)
哪吒の火龍罩と張奎の地行術
張奎が挑むと哪吒が三首八臂で応戦し、九龍神火罩を放つ。だが張奎は土行孫と同じ地中を行く術を心得ており、罩が落ちる寸前に地に潜って難を逃れ、乗馬だけが焼け死ぬ。張奎は妻・高蘭英の勧めで、夜のうちに地中を進んで周営に忍び入り武王主従を害そうと図る。しかし両眼の掌に霊視の力を持つ楊任がこれを察知して騒ぎを起こし、張奎は目的を果たせず退く。
楊戩・鄧嬋玉・土行孫の応戦
翌日、楊戩が張奎と一騎討ちとなるが、こちらも地中に逃げられて捕らえられない。子牙は楊任の功を賞し、以後の営内警備を任せる。張奎は籠城を望むが、高蘭英は澠池が朝歌の要衝であるとして固守を主張し、自ら出陣する。周軍の鄧嬋玉が応戦して高蘭英を石で打ち負かす。督糧の任を終えた土行孫も張奎に挑むが、地中でも張奎の速さに及ばず取り逃がす。子牙は指地成鋼の術を授かるため、土行孫を師のいる夾龍山へ遣わす。
土行孫と鄧嬋玉の落命
高蘭英の占いで土行孫の目的を知った張奎は、地行術で先回りして夾龍山の猛獣崖に潜み、油断した土行孫を不意打ちして斬り、首級を澠池城に晒す。夫の死を知った鄧嬋玉は仇討ちに出るが、高蘭英の太陽神針で目をくらまされ討ち取られる。子牙は自らの判断で土行孫を行かせたことを悔い、深く傷心する。城攻めも二昼夜及ぶが落とせず、子牙は一旦兵を退く。
朝歌への援軍要請と梅山三聖の登用
張奎は朝歌へ急を告げる上表を送る。微子がこれを紂王に取り次ぐが、紂王は自ら出陣せず、飛廉の進言により天下に賢士を募る布告を出す。これに応じて梅山出身の袁洪・呉龍・常昊の三人が現れる。彼らはそれぞれ白猿・蜈蚣・長蛇の精であり、「梅山七聖」の先鋒である。魯仁傑は袁洪の様子に不審を抱きつつも様子見に徹する。袁洪は大将に任ぜられ、澠池へ赴くよりも孟津を押さえて諸侯の糧道を絶つ策を献じ、紂王はこれを容れて二十万の兵とともに孟津へ向かわせる。