封神演義澠池県にて五岳、天に帰す(第八十六回 澠池縣五岳歸天)
卞吉の最期と二侯の帰順
子牙は符を配り、明日の会戦で敗走する敵を追って白骨旛を奪うよう諸将に命じる。翌日、卞吉が出陣するが周軍に包囲され、術の効いた旛の下へ逃げ込んでも捕らえられず、命からがら関へ逃げ帰る。鄧昆・芮吉の両侯はすでに周への内応を決めており、卞吉のこの失態を口実に「周と内通して関を売ろうとした」と決めつけ、その場で斬首する。事情を知らぬ歐陽淳は激怒し、周への降伏を勧める二侯に斬りかかるが、逆に芮吉に斬られて果てる。二侯は監禁されていた黄飛虎ら三将を解放し、開関を告げる。子牙・武王は関へ入城して民を安堵させ、諸将をねぎらったのち澠池県へ進軍する。
澠池県攻防の緒戦
澠池県の総兵官・張奎は先行の王佐・鄭椿とともに守りを固める。南宮适が王佐を、黄飛虎が鄭椿を討ち取り、周軍は連日城を攻める。張奎は妻の高蘭英と籠城か抗戦かを話し合い、結局出撃する。子牙が降伏を勧めるが張奎は応じず激戦となり、姫叔明・姫叔昇の二殿下が偽りの敗走で誘おうとするが、張奎の乗る「独角烏煙獣」という神速の獣に追いつかれ、二人とも斬られて落命する。
「五岳」の全滅
その後、北伯侯・崇黒虎が文聘・崔英・蒋雄を伴い到着し、子牙と合流する。崇黒虎ら四将に黄飛虎も加わり五将で張奎を包囲するが、決着がつかぬまま崇黒虎が偽って敗走すると、張奎の獣が瞬時に追いつき、文聘・崇黒虎を次々に斬る。さらに高蘭英が加勢し、太陽金針で三将の目をくらませ、崔英・蒋雄・黄飛虎も討たれ、五将は一日で全滅する。
楊戩の智略
子牙は黄飛虎らの死を深く嘆く。督糧から戻った楊戩は兄弟の仇討ちを願う黄飛彪を送るが、飛彪も張奎に斬られる。楊戩自ら出陣して張奎の獣の異常さを見抜き、討とうと挑むが、逆に二度捕らえられて処刑されるように見せかけられる。ところが張奎の乗騎は正体不明の力で首が落ち、続いて城内の張奎の母までもが同じ災いに遭って落命する。実は楊戩が変化の術で偽りの死を装い、裏で獣と張奎の母に禍をもたらしていたのだった。子牙は楊戩の功を大いに称える。張奎は母の仇として再び周営へ挑もうとするところで本回は終わる。