封神演義子牙、潼関にて痘神に遇う(第八十一回 子牙潼關遇痘神)
楊任、瘟㾮陣を破る
- 楊任は呂岳の陣へ攻め込み、五火扇で瘟㾮傘を次々に灰にした。仲裁に入った瘟部の神・李平も扇の一振りで消し飛び、怒った陳庚も同様に焼かれた。
- 呂岳は避火の法で逃げようとしたが、五火扇の炎は五行の火とは異なる真性の炎で防げず、八卦臺もろとも焼き尽くされ、魂は封神台へ送られた。
子牙の負傷と穿雲関攻略
- 陣の余波で子牙は面が金色に変じるほどの傷を負い、武吉に背負われて陣を退く。雲中子が丹薬で治療し、数日の静養ののち快復した。雲中子は「あとは万仙陣で会おう」と告げ、終南山へ去った。
- 楊任があらかじめ内応させていた四将の手引きで、周軍は穿雲関を攻略。雷震子・哪吒の活躍で徐芳は敗走し、黄飛虎ら四将が加勢して徐芳を生け捕りにする。子牙は徐芳を「兄を捕らえ人倫にもとる者」として斬首させ、関を平定した。
- 武王は将士を労い酒宴を開いた後、軍は八十里を進んで潼関に至り、陣を構えた。
潼関の攻防、余家四子の連戦連勝
- 潼関の守将・余化龍には五人の子(余達・余兆・余光・余先・余德)がおり、末子の余德のみ海外で修行中であった。
- 太鸞が出陣するも長男・余達に討たれる。次いで蘇護が出陣し、次男・余兆の妖術(杏黄旛による瞬間移動)で不意を討たれ討死。蘇護の子・蘇全忠も三男・余光の標打ちで敗走する。
- 翌日の総力戦では周将側が各個に余家兄弟と渡り合うが、雷震子と鄧秀らの奮戦で優劣つかず。楊戩がひそかに哮天犬をけしかけて余化龍の首を噛ませ、哪吒の乾坤圏で余先も負傷、周軍が優勢に転じて引き上げる。
末子・余德の妖術と痘瘡の禍
- 傷ついた父兄を末子・余德が薬で治療した後、単身周営に赴き楊戩・哪吒らと術比べをするが、楊戩の金丸に撃たれ土遁で逃げ帰る。
- 子牙は師の警句「達・兆・光・先・德に用心せよ」がこの兄弟を指すと悟り憂慮する。
- 余德は夜半、五色の帕と五つの斗を用いた邪法で、七日のうちに周軍六十万を疫病で全滅させると企て、五方雲を放って毒痘を撒き散らす。
- 三日後、周軍将兵は次々に発熱・発疹し、動けなくなる。蓮花化身の哪吒と、術で難を逃れていた楊戩だけが無事だった。子牙自身も全身が黒く変じるほどの重症に陥る。
- 余家父子は油断せず様子を見て、事態を静観することにした(もし余達の進言通り総攻撃していれば周軍は全滅していたところであった)。
火雲洞への使い、痘瘡の治療
- 病篤い子牙を見て、黄龍真人・玉鼎真人が駆けつける。玉鼎真人は楊戩に「もう一度火雲洞へ行け」と命じる。
- 楊戩は火雲洞で伏羲・神農に嘆願書を捧げ、丹薬三粒(武王・子牙救済用と、軍中に撒く毒消し用)と、後世のために痘瘡の薬草「升麻」を授かる。
- 黄龍真人・玉鼎真人が丹薬で武王・子牙を治し、楊戩・哪吒が水に溶いた丹薬を軍中に撒くと、たちまち毒気は消え去った。ただし三山五岳の門人たちの顔には痘痕が残り、皆これを深く恨みに思う。
- 子牙は門人らと相談し、潼関を攻め落として恨みを晴らすことを決める。